PDFファイル公害 Wordを開いてもAdobeのマクロ有効/無効ダイアログが表示しないようにする方法 2004.3.1 |
Adobe Acrobat 6.0がインストされると、テンプレートPDFMaker.dotが書き込まれる
インターネット上の PDF ページは困ったもの
C:\Program Files\Microsoft Office\Office10\Startup |
ネット検索をやっているとPDFページ/ファイルを訳けもわからずWeb上で公開している役所、企業、が多く閉口しています。 もともとPDFファイルという規格はAdobe(アドビ)が開発したひとつの規格で、紙に印刷するときに「簡単・便利に印刷できるように」という発想で作られたものです。 例えば読みもしない紙製の膨大なマニュアルより必要なところだけを印刷できるPDFファイルのほうが合理的であり資源の無駄を省くには役立つ側面があります。 また、役所のホームページから申請用紙をPDFファイルとしてダウンロードして手間を省く??ということも行われていてそれなりの合理性もあるかもしれません。 【 PDFページにするほんとうの理由は? 】 PDFファイルは非常に簡単に作れるので経費節約のためでしょうが、なんでもかんでもPDFにしてしまえ!とでもいうような風潮が伺われます。 作る方にとっては例えばWordでつくったネタがあればいとも簡単にPDFに変換してそれをWebページに公開するだけですんでしまい確かにHTMLページを作るより手間が省けます。 しかしそれを見せられる方はたまったもんではありません。 なんせあの巨大なお化けの「アドビ社製のアクロバット/アクロバットリーダ」を起動せざるを得ず、動き出したらハードディスクは「ガリガリゴリゴリ」しばらくは何もできずAcrobatに乗っ取られてしまいます。もしインストでもされてなかったらそれを強要されます。 きっと作っている人は「ペーパレス化の一環だよ」とか「改ざんされたくない」、「コピーされたくない」、「前の人がやっていたので・・・」とかいろいろヘンテコな理屈をつけるでしょう。結局のところそのような人々は読み手のことを考えないで自分の手間を省くことだけを考えている自己満足型か 、 ただ訳もわからずやっているタイプだろかと思われますが、本当に困ったものです。 【 本当にホットな情報を発信したい人、組織なら・・ 】 まともなWebページをつくるとか、価値ある情報を発信するひとの心理というのは読み手のコンピュータ環境とか、読み手の心理を考えてそれを配慮するものです。必然的に凝った飾りとか動きは敬遠され、素っ気無いブラウザでもちゃんと見えるように配慮して公開しているもので、PDFなんかはもってのほかです。 PDFページのほかにも、たとえばFlashとかJavaとかがさんざん動いた挙句に、「価値のあるもの、見るべき情報は何もなかった」、「結局、時間の無駄だった!」という経験をされたことは一度や二度ではないと思います。 PDFページ、これはまさにWeb上に仕掛けられたトラップみたいなもので捕まったらしばらくは逃げられない・・・。 Adobeは今後も特許を公開することはないでしょうからWeb上からこんなものは早くなくなってくれるか、もしくははっきりと「PDFページ」だと明示してくれるかして、万人が軽快にスイスイとネットサーフィンができるようになってほしいものです。 【 問題の本質は? 】 誤解があるといけないのですが、決してPDFファイル自体とかファイル形式がダメといっているわけではありません。、それを不適切な使い方をしているのに気が付いていない組織、人間がいることに問題があるということです。 Acrobatという所詮印刷特化ソフトでしかないものをA4一頁すらフルに表示できないのが一般的なコンピュータ環境のそんな小さな画面を通して情報伝達に使ってしまおうということに、どだい無理があるということです。 前述しましたがPDFファイルの紙に印刷をするときの簡単・便利さはすでに実証済みでそのメリットは多くの人が受けていてPDFファイルに問題があるわけではありません。 結局なにがいけないかといえばPDFを不適切につかっているという表面的な問題もありますが、もっと奥には「事実上ただ1社のソフトでしかそのファイルを開けられない」という大きな問題も根底にあります。 昔も今もそうですが、競争がない一社独占でロクな話はありません。 ** 2003年に潟純C・エス・エスよりPDFれびゅーが発売され、無料版もありAdobe独占に風穴が開くことを期待しています。アドビの特許に関わることなく完全自社開発で、本家アクロバット/アクロバットリーダより軽やかに動作します。 しかし、設計思想がAdobeとは異なり、これは1ページごと読み込んで表示する方式でページを進めたり戻ったりするときに読み込み時間がかかるようですが、トータルのスピードはそれでも速いです。 しかしMacで作られたPDFファイルは逆に多大な表示時間がかかるものが存在することがわかってきました。特にページを進めたり戻ったりするときは待ちきれないほどの時間がかかります。ちなみに PDF Producer: Acrobat Distiller 4.0 for macintoshなどで作られたPDFを開く場合はアクロバット/アクロバットリーダを使うのがスマートなやりかたになります。 Document Propertiesを調べないとMacで作られたかどうかはわからないので、実際の運用としてはとりあえず開いてみて「めちゃ時間がかかっているなぁ」と思ったらアクロバット/アクロバットリーダに切り替えるのが賢いやり方でしょう。 ** もしAdobeが特許を公開すればフリーソフト作家たちとか有料のソフトメーカも自社のソフトでPDFファイルが開けるように改良するでしょうしそうなるともっと、もっと、も〜っと軽快に動作するソフトが必ず現れ、PDFファイルを開くのもましになった・・そんな状況がソフト開発競争の副産物でうまれるにちがいないと思っているからです。 しかし現状は、Acrobatが起動するたびにこれ見よがしに特許の羅列を見せ付けられ、しかしこれしか使うものがないとしたらAcrobatを使わざるを得ない・・・こんな不満やストレスに耐えているのが実情ではないでしょうか。 PDFファイルを作るのはフリーソフトでも有料ソフトでもいろんなソフトがあるのに、開けるのはひとつのソフトだけ・・前述の繰り返しになりますが、ここが問題です。 PDFファイルを作るのはそれこそ簡単にできるのですが、困ったことには、出来上がったものを見ようとすると「さぁ、大変!!」、コンピュータ内部のCPUはフル回転、ハードディスク壊れるんではないかというぐらいアクセスさせられ、当然のことながらその間は他の要求を受けられないのでバカみたいにただ終わるのを待つだけです。 さんざん待った挙句に開かれたファイル・ページは「な〜んだこりゃ、・・」と見る価値もないものだったというおまけがついことがなかったでしょうか? 私も少しは学習したようで、PDFとわかっているファイルなら開けることもしませんし、不運にもアクロバットが動き出したら「即時に、終了×をクリック」するようになりました。これも経験から学んだことです。 経験的にPDFファイルでためになったことは記憶になく、よって開ける必要もないことを学んできたからです。
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